あなたはアンバーの香りを嗅いだことはありますか?
その魅力あふれる香りには、実は植物性から作られる香りと、天然の動物性の香りが存在します。
その違いと、香水以外にも使われる「アンバー香」についてご紹介していきます。
アンバーの香りとは?
アンバー香は、香水のラストノート(最後まで長く香り続ける香水のベースとなる香り)に使われる香りです。
アンバーは甘く深みのある香りで、セクシーさや大人の色気を強調したいときに使われる香りでもあります。
ちょっと話がややこしくなるのですが、アンバー香には2つの種類が存在します。どちらも甘く深くあたたかみにあふれる香りです。
まずはその2つのアンバーの香りと、その違いについてお話ししましょう。
植物性のアンバー香り:アンバー
1つめのアンバーの香りは、植物性の樹脂から採れるアンバーです。
フランキンセンスやミルラなど同じく植物から分泌される樹脂が固まってできたアンバーに由来する香りです。
日本では琥珀(こはく)という名前があるので、こちらの方がピンとくるかもしれません。
しかし気を付けなければならないのは、アンバーの香りは実際には存在しないということです。
5000年前のインドでアンバーの香料が使われていたとの記録もありますが、アンバーは樹脂が化石化したものの総称であって、樹脂の元となる植物が特定できません。
このような理由で、天然のアンバーの香りは存在しないのです。
アンバーの香りといえば、もともとはこの後お話しするアンバーグリスを指します。
しかし、アンバーグリスが貴重で高価だったため、その香りを模してアンバーが使われたとの説もあります。
現在ではアンバー香といえば人工の香りです。
植物性アンバーの香りの特徴
人工の香りである:アンバーの香りは、甘く官能的でスモーキーでお香を思わせる香りや、ウッディ(樹木)系の強いもの、ハチミツを感じさせる甘さを感じさせるなど"香料を製造するメーカー"によってさまざまな特徴をもつアンバーの香りが製造されています。
動物性のアンバーの香り:アンバーグリス
もう1つのアンバーの香りは動物性の香り、アンバーグリス(Ambergris)です。
アンバーの香りといえば、このアンバーグリスを指すことがほとんどです。
アンバーグリスはマッコウクジラのロウ状の結石が海を漂ってできるといわれています。昔から香料や漢方薬に使われ、現在では高値で取引きされる珍しい香料です。
現在では天然のアンバーグリスを入手することは困難、1部の高級ブランドの香水にアンバーグリスの香りを使い続けていることもありますが、香水に使用されるアンバーの香りはほとんどが人工のものです。
アンバーグリスジャパンの協力会社、バリバリーで扱うアンバーグリスの香りは貴重な"天然の龍涎香"から抽出しています。
■関連記事:ここがポイント!本物の龍涎香の見分け方!
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アンバーグリスの香りの特徴
アンバーグリスの香りはアニマリック(動物的)で深くやわらかい甘さが特徴です。
とはいえ、同じ動物性の香りでああるシベットやカストリウムと比較すると動物臭はかなり控えめです。
上品な甘さと深さが官能的な香りと表現されます。
おすすめのアンバーグリスの香り
龍涎香の精油①ナチュラルブラウン
アンバーグリスチンクチャー・ナチュラルブラウン 10ml【龍涎香】:10,780円(税込)
貴重な天然香料、龍涎香ブラウングレードのチンクチャーです。
調香を楽しむ場合には、全体の0.3~10%程度の分量を混ぜていただくとオリジナルの香りが簡単にできあがります。
調合の際には白く濁ることがありますが、使用に問題はありません。
龍涎香の精油②エンシェントホワイト
アンバーグリスチンクチャー・エンシェントホワイト 10ml【龍涎香】:27,500円(税込)
アンバーグリスチンクチャー エンシェントホワイトは、天然の龍涎香のなかでも特にグレードの高いホワイトグレードのチンクチャーです。
上質な龍涎香の香りを楽しむなら、エンシェントホワイトをおすすめします。
アンバーの香りの用途
漢方薬
アンバーグリスの香りは薬として用いられていました。
漢方薬の世界では、アンバーグリスの香りに鎮痛作用があるといわれ、頭痛や腹痛などの症状があるときに、アンバーグリスが使われました。
■関連記事:幻の妙薬!?龍涎香に期待できそうな薬理作用
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媚薬
中国やアラビアではその昔、アンバーグリスは媚薬として用いられていました。
アンバーグリスの香りは異性を官能的な気分にさせると、昔から媚薬としての効果があるという噂があったのです。
そのためアンバーの香りといえば、フェロモンのような、異性に好感を与えるための香水にも使われています。
意中の人と会うときに、ふんわりとアンバーグリスの香りをまとってみて、効果を試してみてくださいね!
お香
日本ではアンバーグリスはお香の材料でもありました。今では、龍涎香の香りのお香なんて贅沢で夢がありますね!
樹脂系の香りにも心を落ち着かせる働きを持つものが多く見られるので、植物性、動物性、どちらのアンバーの香りにも共通する要素がみられます。
アンバーの香りを使ってみよう
アンバーの香りとは、もともとは龍涎香(アンバーグリス)の香りです。今では天然のアンバーグリスの香りを使える香水は高級ブランドのみ。
魔法の媚薬ともいわれるアンバーグリスの香りを試してみたいと思ったら、バリバリーにメールでお問い合わせください。どんなご質問にも丁寧にお答えします。